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沓茶碗 (No.313)

薪の窯を開けました。
結果は、悲喜こもごも、というやつですね。
よくできたほうでは、この沓茶碗でしょうか。
沓茶碗 (No.313)_e0402760_18113961.jpg
鉄絵の色は薄いのですが、地土(もぐさ)の白さに救われています。
こういう変形の茶碗を手にしてみると、変形が苦にならず、それなりになじむものです。
掌(たなごころ)の奥行きの深さが思われます。人類が長い時間をかけて育てた手ですね。
さて、窯の雰囲気ですが、
下のほうがよく焼け、また還元雰囲気が強かった、と言えます。
下ほど酸化雰囲気になると予想して置いた織部鉢は赤く(辰砂に)なってしまいました。
沓茶碗 (No.313)_e0402760_18181964.jpg
そば猪口
沓茶碗 (No.313)_e0402760_18191345.jpg
同じ釉薬の薪窯と灯油窯での皿の違いは、無いように見えてあります。
沓茶碗 (No.313)_e0402760_18210960.jpg
薪窯(左)では黒い釉薬が一部銀窯変しています(光の加減ではありません)。
確かに薪窯のほうが、ニュアンスが変化に富んでいるとは言えます。
でも、全体を並べて比べてみると、温度管理のができていない薪窯のほうにあらが目立ちます。
欲張って、棚板を9枚組みましたが、容積を小さくして、棚板の数も5枚程度に戻して、短時間で1200℃を得るように変えたほうがいいと思いました。

まあ、問題は、こて先で(例えば底上げして、結果として焼成室を狭くする)温度が上がるようんなるのか?ということですが。

富士山は雲の上にぽっかり
沓茶碗 (No.313)_e0402760_18372888.jpg
落ち葉を蹴っての散歩
沓茶碗 (No.313)_e0402760_18382021.jpg
毎朝霜が降りています。
12月が始まっています。

Commented by artfarmandgarden at 2020-12-03 17:46
こんばんは。
悲喜こもごもはyatugatakerockさんの心境に一度
それとも交互に訪れたのと、気になります。
私は一度に来ることが多いです^^:
変形は一度だけ試したことがあります。
これが、とても上手にできない...
手馴れていないと簡単そうで奥が深いのですね。
昔、通っていた陶芸小屋は電気窯でしたので
釉薬を拭き取ったりしていました。
釉薬のサンプルを見ても酸化と還元ではニュアンスが
こんなにも違うので還元で陶器を作ってみたいと
今でも夢見る(乙女、?)^^;

Commented by inutoutuwa at 2020-12-03 19:06
> artfarmandgardenさん
期待していたこともあって、悲のほうが主旋律で、それでも後ろのほうに喜びの旋律がひと時流れて・・・
少しは気を取り直したところです。
変形を一か所加えた例が片口でしょうか。たった一か所でも納まりの良しあしがありそうです。
難しいですよね。
電気窯で還元をしたことがあります。窯の壁に穴を開けて、割りばし程度の太さの木片を差し込んで、煙を出させると、見事に還元になりました。
その時は何も知らなくて、還元ばかりやっていて、たちまち熱線が切れてしまいました。
酸化焼成を何回か実施して、そのあとに還元焼成すると電熱線にはいいそうです。
植物の小屋の隣に陶芸の小屋を作れば、あるいは夢は真になるかも、ですが、どうでしょうか。
by inutoutuwa | 2020-12-02 18:46 | 作品 | Comments(2)

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by inutoutuwa